バリアフリー住宅
一般的に、高断熱・高気密と言えば、主流は木造軸組。現在では、壁面に構造用合板(耐力面材)を張るので、2×4の要素も取り込んでいる。
注:この投稿は、桃鉄・桃太郎ネタではありません。
趣旨に賛同して、一般人枠で1口だけクラウドファンディング(CF)に参加したのだけれど、距離を置くことにした。500円払っただけだから別に惜しくないしw
のどかな地方都市で在来工法をやっている地域工務店が多いということもあって、防火規制がかかり、防犯対策も重要な大都市では、あまり参考にならないケースも多い。初心者に分かり易く、検索にかからないので本音が言いやすい、ということで、動画や音声を大量に流してもらっても、時間を取られすぎて付き合いきれない。一部には、動画を無料のTVCM的に、営業手段として使っている感がありありとする会社もある。年単位の着工待ちになっていて、新規受注を停止している会社もあったりと、状況は様々。
土地が安くて豊富にある地方都市や農村部ならば、バリアフリー=平屋という考え方になる。しかし、大都市においては、土地が高価で平屋は無理で、車の交通量や人通りが多かったり、浸水リスクがあって高齢者の垂直避難を考慮する必要があったりする。外との繋がりがあまり必要ない寝室や浴室は1階に置くとしても、リビングは2階にせざるを得ない場合もある。バリアフリーを考えると、ホームエレベーターを検討せざるを得ない。
大手ハウスメーカーでは、商品によっては、エレベーター標準設置になっているものもある。しかし、地方の工務店になると、高断熱・高気密は得意であっても、エレベーターまで設置したバリアフリー住宅は、ぼぼ未経験の場合が多い。
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昨今の建築資材の値上がりを受けて、「エレベーターみたいなお金のかかる設備を考えるな。予算不足で建てられなくなる」みたいな考え方を押しつけてくる会社も少なくない。しかし、老人ホームへ入ると、安くて月30万、そこそこのところだと、月40~50万は覚悟しなければならない。それを考えると、ホームエレベーターのコストは、あっという間に元が引ける金額になる。2~3年在宅介護が出来れば収支的には問題ない。
そもそも、階段のバリアフリー化となると、下の画像のような椅子形の階段昇降機を付けることになるのだが、コスト的には、軽自動車1台分くらいで、決して安いものではない。介護の必要な高齢者の居る新築案件で、こんなダサいものを付けるのか?転落の危険があるため、介助や見守りが必要になるし、屋内でも車椅子が必要な状態になったら、昇降機に乗せるだけで介助者が2人要る。新築時のホームエレベーターのコストは、プリウスよりは高くて、レクサスよりは安い、仕様によるが、車椅子+介助者の乗れる3人乗りタイプで、大ざっぱにクラウンかアルファードくらいだろう。
要介護者がいなくなったら、↑の階段昇降機は、次の要介護者が出るまでの間は、邪魔なだけ。ホームエレベーターであれば、健常者も使えるし、箱入りの飲料とか、大型の家電や家具の上げ下ろしにも使える。毎年のメンテナンス契約費と20~30年したら、まるごと更新も必要になるかもだが、大都市で、年を取ったら1階だけで生活するっていうのは、難しいから、やむを得ない。エレベーターの更新時に、建物の大幅な解体が必要になる設計は困るので、ある程度の経験値は必要だろうと思う。
近所の50代くらいの人で、階段から落ちて亡くなった人を複数人知っている。階段は、案外怖い。都市部で、水回りも寝室も居間も1階で、というのは、よほどの好条件の土地を持っていないと難しい。
最近、土地の取引価格の上昇が激しく、名古屋市内で、利便性やハザードマップの条件の良い場所だと、坪単価100万超えも珍しくない。土地が高いから、立体的に有効利用する方策が必要。
CF由来の住宅系マッチングサイトで、いわゆる変態系(褒め言葉)は、押しつけがましいところはなかった。名古屋は遠いけれど、強い希望があれば、割増料金で受ける、というスタンスで、積極的ではない。それは、やむを得ないことで、対応としては、特に問題はなかった。
名古屋市内や近郊で、パッシブハウスの認定実績のある工務店が複数存在する。混構造やエレベーターもガンガンやれる会社もあったりする。遠いところを無理して遠征してもらわなくても、地元で何とかなりそうな気もしてきたところ。変態と言われるだけあって、マニアックで面白いのだがw
愛知県で、温熱に詳しい設計事務所がこの住宅系マッチングサイトに参加しているなら利用価値があるのだが。
会社の体をなしていない参加社もあって、当該マッチングサイトからは距離を置くことにした。完成見学会・構造見学会って、当然ながら、営業の場なわけで、豊富な知識を持ちつつ、接客能力のある人材を配置しなければいけない。それが出来ない会社は、ダメである。まともに意思疎通ができない、社員がお客に暴言を吐き、勝手にキレて退席する。もはや、企業の体をなしていない。コミュ障に接客させるな、ということである。典型的なASD+ADHDで、長時間にわたって顧客の要望事項を聞き取り、意図を酌み取らなければならない建築会社の接客は無理である。近場の見学会ではなく、こちらとしても、ガソリン代+高速代、あるいは、電車代+バス・タクシー代で、数千円の負担をして参加している。失礼の度が過ぎるということだ。
建築会社を選ぶ際、「家守り」として、会社の継続性も評価の対象になるわけだが、破滅的な人材を対外業務に関わらせたら、会社の将来性は×である。たとえ、大学の建築学部卒で、一級建築士だったとしても、人格形成がまるで出来ていなくて、対人関係がトラブルだらけの人材を重用してしまったら、会社の将来は暗い。中小零細企業のあるある、とも言えるが。経営者が、「人を見る目」を養わなければいけない。
マッチングサイトの趣旨としては、大いに結構だし、技術的には、一定の水準以上なのだと思う。しかし、ちゃんと社員研修が出来ているのか?適材適所が出来ているのか?経営者としての管理能力は?そういう面から見たら、ダメダメな会社もあるということだ。