中古住宅
このところ、メルマガ配信に中古住宅の話題が多い。「小坪の中古住宅はいかが?」というのもあって、小坪エリアのストリートビューで、景色を眺めてみた。なんと言っても、当業界w的には、ある種の聖地w
逗子の駅から海岸までの道しか知らなかったのだが、改めてネットで見渡してみると、高さ数十メートルの絶壁があったりして、都会の感覚では考えられないスリルがある。
中古住宅の話題は、何度か書いているが、2000年以降の耐震基準で木造となると、建売レベル品質の物件ばかりで、めぼしい物件がほとんど出てこない。断熱も気密も全然出来ていないであろう物件ばかり。リノベ費用が高そう。リノベにせよ建て替えにせよ、解体費用が高騰していることもあって、更地を探して新築した方が・・・となってしまう。
そんな中、わずか築3年の和風住宅が出ていた。売り出し価格から半値近くまで下げて、やっと売れた?感じ。外壁は左官壁だし、天然木無垢材を使った本格仕様。断熱・気密は怪しいw。何故に土地値まで下がったのだろう?事故物件の表示は無かったし。ということで、推測してみると、昨年倒産した飛騨工務店の施工物件かな?、と思ったり。お買い得物件だし、エリア的には一種低層住居専用地域ではあるのだが、当エリアの主要道(片側1車線)から一本入った場所。窓を開けると、車の騒音が入る。主要道は、路線バスが、5分間隔くらいで通る。車が途切れなくて、横断するのが難しい。せめて二本入っていればな、という立地のため、魅力は今ひとつ。
3~4年前に、名古屋屈指の高級住宅街に建つ中日本ハウス(2018年破綻)の鉄骨住宅も、売却に相当苦労していた。まあ、あの会社の家は、意匠面で癖が強いから。
断熱気密の出来ていない、やたら広い家を、エアコンと全室床暖房で快適にするというのは、時代に合わない。
木造軸組、2×4、重量鉄骨、鉄筋コンクリートであれば、施工会社が倒産していても、他社で直すことが出来るから、設計施工そのものに問題が無ければ、お買い得なケースはあり得る。ハウジングセンターに出展していた会社であれば、時期にもよるが、建売なみの無茶な施工はしていないのでは、という推測もできる。購入前にインスペクションはかけるべきだが。
RC中古住宅の場合は、耐震基準とか、年代をあまりシビアに考えなくていい。リノベの素材に適した古家付土地物件もそれなりにある。外壁にRが付いているとか、気密の敵・ジャロジー窓があるとか、悩ましい部分もあるが、立地的に利便性が許容範囲なら、検討可能だったりする。
常緑樹の生け垣で囲われた公園を借景できたりすると、個人的には価値が上がったりする。砂地の運動場みたいな公園は、冬の乾燥した季節風で、砂が飛んでくるので要注意。物件(北接道)の道路を隔てた公園。木々に当たる光が建物の陰にならず確実に順光になるので、2階リビング+北側窓の借景に適したパターン。道路があると一種低層の北側斜線の規制を受けにくいので、建物の自由度も高い。
コロナ禍の在宅勤務で戸建てブームになった時期は、高性能対応工務店の着工待ちが年単位になっていたりしたが、最近は徐々に落ち着いてきたようだ。逆に、マンションリノベが忙しくなっているとか。何か、やばい空気もある今日この頃。断熱等級5程度のローコスト系の現場、五十日(支払日)の直後に職人が入らない日が続いたりすると、大丈夫か?と思ったりする。杞憂だといいが。