乗鞍高原
何度行っても飽きない、魅力的な場所である。
南紀勝浦が、両親と行った最初の旅行で、乗鞍高原が最後の旅行となった。2006年5月。最後になるはずではなかった。
父親の造血機能に異常が認められたのが2009年秋。およその経過予想は出来る。2009年秋と2010年春に家族旅行を予定していた。残された時間は、そこまでしかないのである。人生最後の、限られた貴重な時間だったのだ。
同時期に、叔父も末期の大腸がんであった。世話になった方なので、お見舞いに行きたかった。しかし、身辺状況が整理できておらず、先方に迷惑がかかる可能性もあり、行けなかった。会えたのは2011年2月、叔父は棺の中だった。
常識的に考えて、起きるはずがないことであるし、起きてはならない。原発事故と同じで、起きてしまったら、すべてが破綻なのである。保守思考というものの結末は、朽ちて滅びること。それが世の常なのである。