ブログのお作法
本日のおでかけ
常緑ヤマボウシが満開。少し盛りを過ぎた感じ。先々週に画像をアップしたものとは、品種が違うようだ。
富澤商店を覗いてきたのだが、お目当ての商品は置いていなかった。お取り寄せしかなさそう。ヤマボウシは、星が丘テラスに植えられていたもの。
注文住宅の参考にと保存していた画像にショック
メルマガで、参考になりそうな施工事例の画像が流れてくると、工務店別にフォルダを作って、保存していた。「こんな感じもいいな」と、画像管理ソフトで眺めていると、プロパティの表示に、驚いた。GPS座標の含まれた画像が、ゾロゾロ出てくるではないか!複数の工務店で。モデルハウスではない、個人宅で。危険だな。
スマホで撮影した画像には、GPSを停止していない限り、GPSの座標値が埋め込まれている。「これ、どこで撮った写真だっけ?」と、忘れてしまっても、後から撮影場所を特定できるように。観光地や飲食店で映え写真を撮る場合には便利なのだが、自宅や客先で撮影した画像を不用意にそのまま配布してしまうと、個人情報や営業情報を垂れ流してしまうことになる。
この仕組みを理解していない人が、予想外にたくさんいることに、衝撃を受けている。常識的に考えて、まさか、こんなことはやらないだろう、と思っていた。まあ、40代以上のオッサンたちは、デジタル・ネイティブとは言えないだろうけど。見て見ぬふりをすることも出来るが、自分に注文住宅計画がある以上、業界のレベルアップをしていかないと、自分に災難が降りかかる可能性もある。めんどくさいなぁ、と思いつつ、当ブログが混雑する前に、連絡を済ませておこうかなと。
GPSデータ付画像は、全数iPhone/iPad
統計的に有意義な数ではないが、施工例のGPSデータを付けたままにしている端末のすべてがAppleだった。OSのシェアからしたら、半分くらいはAndroidになるはずだが。「ストリートビュー」と「Look Around」の比較において、圧倒的にgoogleの方が対応エリアが広い。apple純正アプリのみを使っていると、googleの「フォト→マップ→ストリートビュー」の連携の怖さが理解できていないのかもしれない。大都市以外は、「Look Around」が対応していないので。
なぜ危ないのかを知ってもらうために、スマホの画面で説明しておく。
①ネットからダウンロードしたGPSデータ付画像をgoogleフォトにアップロードし、表示する。
②画像を上にスワイプすると、詳細が表示され、地図上に撮影場所が表示される。
③「マップで開く」をタップする。住所が確定できる。
④ストリートビュー(マップ内の現地写真をタップ)を表示させる。
自宅内で撮影したGPSデータ付画像をネットにアップしてしまったら、工務店が施主宅のGPSデータ付画像をネットにアップしてしまったら、上と同じ状態になるわけだ。GPSの精度によって、数十m程度の誤差が発生する場合もあるが、ほぼピンポイントで場所が特定される。家の外観や周辺の町並みも確認することが出来る。
住所が確定できる。表札が読み取れる場合もあるし、建築中の現場であれば、「○○邸新築工事」の掲示が写っている場合もある。ストリートビューは、過去の画像を遡れるので、10年くらいは画像が残る。googleに申請して、ぼかしを入れてもらうことは出来るが、面倒な話。そういうシステムがあるという前提で、画像にGPSデータを残さない、ストリートビューに写る位置に個人情報を出さない、といった対策が必要。
ちなみに、PC版google photoの「情報」表示のマップ部分。こういう画像ファイルを、そのままネットに上げて公開してしまうのだから、考えただけで頭がクラクラする。
パソコンで画像編集し、GPSデータを削除
上に貼ってある、スマホで撮影した画像を、パソコンの画像管理ソフトを使ってプロパティを表示してみると、
GPSデータが、しっかり含まれている。この場所は、公共スペースなので、所在地がバレてもセキュリティ上の問題はない。自宅で撮影して、GPSデータが入ったままだと、非常に危険。そのままブログへアップロードしてはいけない。公開する画像の撮影時に、GPSをオフにするとか、カメラアプリのGPSへのアクセスを禁止するとか、そういう方法もあるにはあるが、うっかりミスしがち。
対策としては、アップロード前に画像を必ず編集し、メタデータを削除する。
最近の撮像素子は、画素数が多くて、ブログの表示用としては、サイズが大きすぎる。画像管理ソフトで、トリミングやサイズ変更を行って、ブログ掲載用の画像を作る。当ブログでは、マガジン形式のため、アイキャッチ画像の縦横比を揃える必要がある。用途によって、1920*1080と960*540の2種類。フルハイビジョンと、4分の1サイズに統一している。
サイズ変更まで終了して、名前を付け、保存する時に、GPS位置情報を含むメタデータの削除を指定する。
この管理ソフトの場合は、「メタデータを保持する」のチェックが外れていることを確認して保存する。
GPS情報の削除に対応したソフトウェア(管理・編集)は各種あるので、用途に応じて選択していただきたい。
サーバー側でGPS情報を自動削除する
WordPress側で対策する場合は、『EWWW Image Optimizer』というプラグインを入れる。
WordPressの管理画面から、[プラグイン]-[新規追加]を選択、検索ボックスに[EWWW Image Optimizer]と入力する。
検索されたら、[今すぐインストール]をクリック。
プラグインの設定画面で、「メタデータを削除」にチェックが入っていればOK。
当ブログでは、アクセス集中に備える必要性もあり、CDNとの兼ね合いもあって、慎重に検討が必要なのだが、一般的には、このプラグインを使っておけばいいと思う。
施主自身も気をつけよう
何だか、ブログ初心者向けの解説記事になってしまったw。検索すれば、似たような内容のブログは出てくると思うが、広告収入を稼ぐことが目的のサイトばかりだから、紹介する気にはならない。
高断熱・高気密の先進的工務店界隈で、ほぼ横並びでWordPressを使っているのだが、ITスキルが伴っていなくて、相当危なっかしい。技術的に上位の工務店でこれだから、業界全体としては、相当ヤバイと思う。
工務店関係者の自宅や事務所がモデルハウスを兼ねている場合が結構あって、画像のGPSデータによる自宅バレに対して、無頓着になっている面も少なからずある。スマホ/タブレットで撮影した当方発注物件の施工画像は、社内の施工管理利用に限定し、公開のブログやSNSに一切上げるな、くらいは言っておいて良いと思う。公開する施工例が必要なら、GPSの付いていないデジカメを使えと。画像のGPSデータによる望まぬ自宅住所公開って、施主としては巻き込まれたくないので、警告の意味を込めて、ここに書いておく。
新築注文住宅だから、買ったばかりの家具や照明器具、家電があるはず。GPSデータで住所が特定されてしまったら、泥棒さんが狙いやすくなる。駐車場にレクサスやランクルは、駐まっていない?プリウスも狙われるよ。
姫路発吉備団子のアレ、どうも、のんびりのどかな地方都市感が出ていて、大都市の感覚と違うんだよなぁ。
Web素材にメタデータは不要
画像に埋め込まれているメタデータの一例。
撮影機種のメーカー名と型番、シャッタースピード、絞り、焦点距離、といった各種データが、Webページの構成要素の1個に過ぎない画像に必要かといえば、まったく不要。上の例のように、GPSを切り忘れれば、大事故にもつながる。
Webにアップする画像に、メタデータは必要ないので、すべて削除するのが妥当。残しておいたら、リスク要因でしかない。メタデータを削除すれば、その分ファイルが小さくなってサイトが軽くなるメリットもある。そのあたりを理解できていない人たちが、WordPressを使っているというのは、正直怖い。個人のWordPress初心者が、GPS座標付の画像をブログに上げて、自宅をばらしてしまう失敗なら、まあ、勉強不足による自己責任と言えるが、工務店の施工例画像にGPS座標が含まれるというのは、顧客に迷惑がかかる事故であって、画像のメタデータによるトラブルとしては、最凶ランク。特に、富裕層の邸宅で、セキュリティを重んじるような場合だと、困ったことになる。
WordPressは、カスタマイズの土台となるシステム。WordPressを写真サイトにカスタマイズする場合を考えれば、デフォルトでメタデータを削除するという仕様にはならない。
意識高い系工務店の中でも、WordPressを使っていて、優等生と言える会社も存在する。梅雨の時期でもあるが、○○は今日も雨だった~♪ メタデータ完全削除である。
澄み切った青空と、清々しいメタデータ。Web素材はこうあるべき、というお手本。